ギリヤーク尼ヶ崎さん50周年88歳の記念公演について

2018.11.04 // 日記

芸歴50周年88歳のギリヤーク尼ヶ崎さんが10月8日新宿にて行った舞踊公演の感想レポートです。

私は、昨年または一昨年のNHKのドキュメンタリーにてギリヤークさんを知り、生で観るのはこの日が初めてでした。
放送当時、私は会社を(1回目の)クビになり無職で呆然と鬱々と暮らしていたので、番組を観て衝撃を受けました。
録画したそのドキュメンタリーを、ほぼ毎日観ながら家事をして絵を描いていました。

公演の2時間ほど前に会場に着き、最前列を確保。
すでに正面には精鋭のファンの方々、スタッフの方々が待機。
「50周年おめでとう」の文字にカラフルな手形が舞う、ピンクの垂れ幕が用意されておりすでに微笑ましいムード。

リハーサルということで、私服のギリヤークさんがおいでになられて
「今日は宜しくおねがいします」と挨拶をして下さいました。
ファンサービスに、この時点で私は興奮のあまり震えています。
たった2時間早く来ただけで最前列が確保でき、リハーサルを見学できるとは嬉しい限りです。

ウキウキしながら待っていると、お隣に座らせてくれたお兄さんが「去年の公演だよ」と写真を見せてくれました。
嬉しいです。優しい世界です。

開始までに、ギリヤークさんの本のチラシを頂いたり投げ銭用のカラフルな紙を頂きながら本番に備えこちらも用意。
物販はもちろん全て1つずつ頂戴しました。
本やDVDはもちろん、新聞記事からブロマイドまで、買わない理由がないものばかり。
特に、岩波書店から出版されている「図書」2017年10月号には
この公演に挑むギリヤークさんの気持ちが記事として掲載されており、
これだけでくるものがあります。
素朴な文体で、ご本人の送られてきた人生や踊ることを決めた経緯・50周年公演に向けての熱意が書かれていて、胸が締め付けられずにはいられません。
ギリヤークさんの資料についてはひとつひとつ書いていってしまうとすごい量になってしまうのでこの辺にしておきます。

そうしてるうちに本番。いつの間にかすごい見学者の数になっていました。
「ギリヤークさんだ!」
ワッと歓声が上がり、お姿が見えないうちから、興奮のあまり泣けてきます。
車椅子に乗って颯爽と登場するギリヤークさん。
輝いて見えて、とっても神々しいです。
ギリヤークさんなりにお話したいことはやはり多いようで、
時間が押してもスタッフさんに「次だよ〜」と合図を送られながらも話し続ける、
その時間もあたたかく愛おしく微笑ましく感じる不思議な空間でした。

新作「果たし合い」は2回行われ、
確かに2回目はより眼光の鋭さ・気迫が増しており
このご高齢になろうとも新しい芸を生み出し磨いてく気持ち、眩しいです。
全てのクリエイターが見習うべき美しい謙虚な姿勢。

代表作「念仏じょんがら」は、やはりパワフル。
待ってましたとばかりに観衆も盛り上がります。
台本にない感じ?なのですが舞台の向かい側にある歩道橋を登り始めます。
どうしてもお手洗いに行きたかったのと、最前列ではお姿を捉えられなくなったので
この間にシャッと用を済まし遠目からも勇姿を拝見。
このパフォーマンスによって遠くにいる観衆までも一体となり、
より会場の熱が上がりました。
打算なしでの行為なのですが、これは大道芸として、物凄いスキルです。

お母様の遺影を胸に抱き優しい声で叫ぶギリヤークさん。
私は始終ずっと泣いてますが、これにはより涙を流さずにはいられません。
嗚咽が漏れるくらい、切なくて美しいお姿でした。

最後?はコルセットも外し赤いふんどし一丁になって「老人」という演目に入りました。
持病による腰の曲がり、痩せたお体は痛々しさもありますが
88年を生き、50年踊り続けた生き様が刻まれた勇姿でもあります。
「もっと動けるようがんばります、待っててください」
とのご挨拶に「90歳までがんばれ!」と怒号のように熱いたくさんの声援。

生で観たギリヤークさんは
命を削るように、その削れた破片がキラキラと輝くように感じました。

終わったあとは直接のおひねりやサイン・握手を求めるファンで大賑わい。
人混みが苦手な私も、この時ばかりは直接の声援とおひねりを渡すべく、ニュルニュルと近づきました。
本にサインを頂き、許可を頂いて優しくハグさせて頂きました。
どうしても直接感想を伝えたかったとはいえ、疲れ切ってねむねむされてたので申し訳なかったです…。
(後々の打ち上げでご機嫌だったと記者の方から聞いて安心しました)

あれこれ越権行為をしてしまいましたが、貴重な資料を頂くことができたので
また大事に読みつつレビューを書いていこうかなと思います。
寛大な対応をしてくださったスタッフの皆様ありがとうございました。

興奮のあまり気絶しそうだったので、熱狂的なアイドルのファンってこんな気持なのかなと思いました。
こんな体験は初めてでした。
来られる限り、ギリヤークさんが踊れる限り公演を観に来よう、と強く思った一日でした。


甚だ夜に近影

“可愛いからホラーまで”

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